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DNAの曲線長の測定

このページは原子力顕微鏡(Atomic force microscopy:AFM)を使って得た画像上のDNA曲線の長さを測定する方法の例です。ImageJ1.30以降が必要です。


画像1. マイカに沈殿した538bpのDNA断片のAFM画像

この例で,下方右側にあるDNA曲線の長さを測定します。

画像の領域幅は,500nmです。画像は,M. Lysetska, et al.,"UV light-damaged DNA and its interaction with human replication protein A: an atomic force microscopy study",Nucleic Acids Research, 2002, Vol. 30, No. 12 2686-2691(nar.oupjournals.org/cgi/content/full/30/12/2686)から, 使用許可を得ての出典です。


画像2. セットスケールダイアログボックス

Analyze/Set scaleダイアログボックスを使って,空間スケールを決定します。"Distance in Pixels"フィールド内の画像幅を入力します。そして,"Known Distance"フィールドに,領域幅を入力します。"Unit of length"に"nm"と入力して,"OK"をクリックします。


画像3. 空間軸調整済みの拡大画像

拡大鏡ツールを使って,測定したいDNA曲線を拡大します。この場合は,対象は画像の右下部にあります。縮小するには,拡大鏡ツールで,右クリックか,もしくはalt+クリックしてください。


画像4. 折れ線ツールを選択した状態のImageJツールバー

これは,ImageJのツールバーです。折れ線選択ツール(左から6番目のツール)を使用して,DNA曲線の外形を選択します。右端にある3つのツールはツールマクロです。


画像5. 選択されたDNA曲線

折れ線選択ツールを使って,DNA曲線に沿って線選択枠を作製します。外形が完成したら,右クリック又は,ダブルクリック,もしくは開始点をクリックしてください。線選択枠は,外形にそって,非常に小さい黒と白のハンドルをクリックしてドラッグすることで調整ができます。


画像6. 結果

最後に,Analyze/Measureコマンドを使ってDNA曲線長を測定します。この場合,181nmでした。測定結果は,結果窓上で右クリックし,ポップアップメニューから"Copy All"を選択して,スプレッドシートプログラム(表計算ソフトのこと)に切り替えてからそこへ貼付けることで,スプレッドシートに移動させることができます。

09/12/03 加筆修正