1979年、フランスGPでデビューしたA2が、当時の他のマシンとは全く違う、独特の空力を優先した
デザインだったのは、トニー・サウスゲートがロンドンの大学で、2年間に渡り、1/4スケールの風洞を
使い。デザインの練りこみを繰り返して造りあげたからで、同じ時期チャップマンもロータス80で同様の
試みをしていましたが、理論的にはA2の方が有利だと言われていました。
風洞におけるA2のダウンフォースは驚異的で、ティームは79年のタイトル獲得に絶対の自信を持っていま
したが、F1マシンは機能的でなければならないという原理を忘れ、ダウンフォースにばかり目を向けた為、
マシンは扱いにくいほど長く、重量も重く、重心も高過ぎました。
A2が戦闘機なら賞賛されたかもしれないがF1としては転がる大失敗と酷評されました。
同じ頃ロータス80も混迷の渦中にあり、グランドエフェクトカーの頂点を目指したこの2台は余りに際立った
性質が災いし“究極故の憂鬱”となってしまったのです。
今回、ボディーを造る際に一番悩んだのはどこまで一体化とし、どこで分割するかを決める事でした。
で、結局エンジンとギヤボックスが乗っている後部シャーシとモノコック(フロントフェアリングと
サイドポンツーンを含む)とに分ける事にしました。
後はサイドポンツーンの底板を造ればOKです。
サイドスカートは0.2mmのアルミ板で製作、取り付けました。
塗装は、FA1と同じでラッカー塗料のシルバーとアイアンレッドでゴールドを調色。(FA1の時よりも
ものすごく微妙に赤みを感じる方向に調色しました)
スポンサーロゴはすべてインレタでWasteinerのロゴは白ベタデカールに貼り付け文字枠で切りぬき貼りました。
最後はクリヤーコートです(ニッペのウレタン)
1979年当時に、F1マシンにカーボンモノコックとアクティブサスがあれば、ロータス80とA2で
チャンピオンを争っていた等と考える僕は、ちょっとおかしいですか?・・・・・おかしいですよね・・・(^^;)
実車について・・・
Arrows A2